下肢静脈瘤ってなに?

脚の静脈がボコボコとこぶになったり、浮き出る病気です。

どんな症状?

むくむ、だるい、おもい、つかれる、こむら返り、かゆい、痛い、皮膚の色が茶色になる
外見上の問題(スカートがはけない、友人と温泉に行けない、子供や孫とプールに行けない)

どうして起こるの?

動脈は心臓のポンプの力で、全身の隅々まできれいな血を送り届けます。静脈はからだの隅々から汚くなった血を心臓に戻します。脚には心臓はありませんので、主にふくらはぎの筋肉が動くことによって、静脈血を心臓に送ります。しかし、心臓と違ってポンプの力が弱いので、一度に心臓まで送れないため、静脈の中に逆流防止弁をもち、段階的に心臓まで送り届けます。

この逆流防止弁が妊娠、長期間の立ち仕事や座り仕事で傷み壊れると、静脈の中で逆流が起こります。これによって、脚の静脈が交通渋滞(静脈の圧力の上昇)をおこし、静脈が腫れてきたのが静脈瘤です。
つまり、高速が渋滞すれば、高速の入り口に続く一般道も 渋滞してくるということです。

放っておくとどうなるの?

どんどん悪化します。こわれた逆流防止弁は、どんなお薬でもどんな運動でも再生しません。静脈の流れが悪いので、小さな傷でも治りにくくなります。その傷から治療困難なバイ菌が入ると、重篤な感染症に発展し、最悪な状況では脚の部分切断まで悪化する可能性を秘めている病気です。専門医による診察を早期に受けられることをお勧めします。

薬でなおるの?

こわれた弁の構造は再生しないので、内服薬では治りません。

検査は? 

超音波(エコー)検査 のみです。
静脈弁の逆流の程度が軽いと、手術は必要ありません。
しかし、逆流の程度がひどいと、手術が必要になります。

超音波(エコー)検査で静脈弁の逆流の程度を把握し、患者様お一人お一人に最適な治療方法をご提案し、ご相談させていただきます。

  • 重症:レーザー治療+微小切開静脈瘤切除 (Stab Avulsion)
  • 中等症:レーザー治療
  • 軽症:圧迫療法(弾性ストッキング)、硬化療法
  • その他、ストリッピング手術・高位結紮術があります。

***重症な逆流を治療せずに、硬化療法等を行えば、一時的に 改善したように見えても、必ず再発・悪化します。***

レーザー治療 血管内レーザー焼灼術:局所麻酔(+静脈麻酔)、逆流防止弁が壊れ、悪さばかりしている静脈の中にレーザーのファイバーをいれ、レーザー光線の熱によって、静脈を内側から焼き潰します。焼き潰れた静脈は6ヶ月から1年で徐々に縮小・吸収されるため、ストリッピング手術のように、静脈を抜き去る必要はありません。抜き去ることで起こる合併症を少なくできます。傷は針穴だけです。
微小切開静脈瘤切除
(Stab Avulsion)
局所麻酔、数ミリの傷から専用のフックを入れ、ボコボコの瘤を取り去ります。
硬化療法 硬化剤というお薬を注射し、ガーゼで圧迫します。治療後注射部位にしこりと色素沈着が起こり、3ヶ月から1.5年をかけてゆっくり直ります。
圧迫療法
(弾性ストッキング)
昼間、お仕事中に着用します。夜間は必要ありません。
脚を圧迫することで、逆流して起こる血液のたまりを予防・軽減します。圧迫する力は足首がもっとも強く、上にいくほど低くなる構造(減圧圧迫)のストッキングが必要です。

手術費用

3割負担の方で、約 5万円、75歳以上の後期高齢者の方で 約 1万円です。

大手保険会社であれば、保険請求ができる場合があります。